スライドの共有が本来より難しい理由
ファイルが巨大
スキャンされたスライドは 1〜5 GB になることが多く、マルチチャンネルの CZI や ND2 はさらに大きくなることもあります。メールでは送れず、クラウドドライブのリンクでは、受け取った側が何かを見る前にファイル全体をダウンロードしなければなりません。
受け取る側に適切なビューアが必要
SVS、NDPI、MRXS ファイルには、そのスキャナーの形式を読めるビューアが必要です。ラボ外の共同研究者は持っていないことが多く、ベンダーのビューアは Windows 専用の場合もあります。
文脈は失われ、ラベルは残る
注釈はファイルではなくビューアの中に保存されています。一方で、スライドのラベル写真やファイルのメタデータには、送るつもりのなかった患者や症例の識別情報が含まれていることがあります。
SlideScope での共有のしくみ
- Windows または macOS の SlideScope でスライドを開きます。SVS、CZI、ND2、NDPI、DICOM、TIFF/OME-TIFF、LIF、VSI などをローカルで開けます。
- SlideScope Cloud に保存します(File > Save Image to SlideScope Cloud)。生の CZI、ND2、LIF 画像は可逆で保存され、多くの場合アップロード量は元のサイズの約半分です。復元時には 1 バイトも違わずに元に戻ります。
- Share を選びます。リンクの有効期限(1、7、30、90、365 日)を選び、リンクをコピーするか、メールで同僚を招待します。リンクはいつでも無効にできます。
- 同僚がリンクを開きます。無料アカウントで SlideScope から開くか、ブラウザーでスライドの概要カードを見られます。
共有レビュー(SlideScope 1.11.0 以降):リンクには、すべての平面のメモ、領域、計測を含められ、共有相手は閲覧のみ可能です。後から更新すると、リンクには新しい版が表示されます。
リンクの準備ができた状態の SlideScope 1.16.0 の Share ダイアログ:リンクのコピー、Safe Share で削除された内容の確認、メールでの招待ができます。リンク、アドレス、所見の件数は例示用のデータです。
Safe Share:匿名化したコピーを送る
共有リンクを送る前に、SlideScope はスライドのラベル写真、全体(マクロ)写真、ファイルのメタデータ内の識別情報を取り除いたクリーンなコピーを作成し、そのコピーを共有できます。元のファイルは変更されません。
- ファイルにラベル写真や識別情報が含まれている場合は、デフォルトでオンになります。
- SVS、NDPI、Philips TIFF、Ventana BIF、CZI、DICOM などに対応し、クリーンにできない形式の場合はその旨を通知します。
- 受け取る側のページには、何が削除されたかが正確に表示されます。
- File > Save a Safe Copy を使うと、同じクリーンなコピーをご自身のディスクに書き出せるので、ほかの方法でも共有できます。
Safe Share は、ファイル内で見つけられるものを削除します。組織画像そのものに焼き込まれた文字は読み取らないため、スキャン範囲内に手書きやシールがあるスライドはご確認ください。手作業で行う方法については、スライド画像からラベルと患者データを削除する方法をご覧ください。
スライドの共有方法の比較
無料の選択肢もあり、ラボによってはそれが正しい選択です。それぞれにかかるコストをまとめました。
受け取る側がインストールなしでブラウザーからフル解像度で見る必要があるなら、Web プラットフォームを選んでください。IT サポートがあり、すべてを自前のサーバーに置きたいなら OMERO を選んでください。SlideScope は、すでにデスクトップでスライドをレビューしていて、サーバーを運用せずに 1 分で共同研究者にスライドを送りたいラボに適しています。
できないこと
- リアルタイムの同時レビューセッションではありません。各自がそれぞれスライドを開きます。
- 受け取った側はあなたのメモを編集できません。返信は SlideScope の外で行います。
- 3DHISTECH MRXS と Hamamatsu VMS/VMU のスライドは、ピクセルが付随フォルダーに保存されているためアップロードできません。変換するか、フォルダーを別の方法で共有してください。
- 研究、教育、レビューのためのものです。診断システムや症例管理プラットフォームではありません。
プランごとの上限
- Standard プラン:SlideScope Cloud に最大 5 枚の画像、合計 25 GB、1 ファイル最大 10 GB。
- Plus プラン:最大 50 枚の画像、合計 500 GB、1 ファイル最大 50 GB。さらにフォルダー同期とコレクションに対応。
現在の価格はプランのページに掲載しています。ラボプランでは貢献者シートが追加され、閲覧する同僚は無制限です。ラボ向け SlideScope をご覧ください。
スライドの共有に関するよくある質問
全スライド画像を共同研究者と共有するには?
SlideScope でスライドを開き、SlideScope Cloud に保存して、Share を選びます。有効期限(1、7、30、90、365 日)付きのリンクが作成され、いつでも無効にできます。メールで同僚を招待することもできます。相手は無料アカウントで SlideScope からスライドを開くか、ブラウザーで概要カードを見られます。
共有相手は料金を支払う必要がありますか?
いいえ。共有リンクの作成には SlideScope の有料プランが必要です。受け取ったリンクを開くのは無料で、受け取った側は SlideScope をインストールして無料アカウントでサインインします。
共有前にスライドのラベルや患者情報を削除できますか?
はい。Safe Share は、スライドのラベル写真、全体(マクロ)写真、ファイルのメタデータ内の識別情報を取り除いたクリーンなコピーを作成して共有します。元のファイルは変更されません。ファイルにラベル写真や識別情報が含まれている場合はデフォルトでオンになり、SVS、NDPI、Philips TIFF、Ventana BIF、CZI、DICOM などに対応し、クリーンにできない形式の場合はその旨を通知します。受け取る側のページには、何が削除されたかが正確に一覧表示されます。
受け取った側は私の注釈や計測を見られますか?
はい、SlideScope 1.11.0 以降の共有レビューで可能です。共有リンクには、すべての平面のメモ、領域、計測を含められ、共有相手は閲覧のみ可能です。後から更新することもできます。
無料でスライドを共有する方法はありますか?
はい。元のファイルをクラウドドライブで送り、同僚に QuPath やスキャナーベンダーのビューアなどの無料ビューアで開いてもらう方法や、自前の OMERO サーバーを運用する方法があります。これらは十分に機能しますが、お金の代わりに時間がかかります。ファイルが大きく、ラベルは自動では削除されず、注釈もファイルと一緒には届かないためです。
簡単な回答
最適な利用者:Windows や Mac でスライドをレビューし、共同研究者、PI、学生にスライドを送る必要がある研究室、病理研究グループ、コアファシリティ、教育チーム。
主な強み:有効期限付きの共有リンクとメール招待、閲覧専用の共有メモと計測、匿名化コピーの自動作成、生の CZI・ND2・LIF の可逆クラウド保存、そしてサーバーの運用が不要なこと。
重要な制限:受け取る側はスライドを SlideScope デスクトップアプリ(無料アカウント)で開きます。ブラウザーでフル解像度で見ることはできません。
最終確認日:2026 年 10 月 30 日。
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